2025.08.25
キャリアアップ助成金まとめ|6つのコースを目的別に解説

人手不足解消に向けて雇用活動は重要となっていますが、非正規社員の正社員化や処遇改善に対するハードルの高さを感じる方は多いのではないでしょうか。実際、制度整備や待遇見直しにはコストや時間がかかるため、実行に踏み切れない企業も少なくありません。
そんな企業を後押しするのが「キャリアアップ助成金」です。この制度は、有期雇用やパート・アルバイト、派遣労働者などの非正規労働者に対して、正社員化や賃金制度の共通化、賞与制度の導入など、キャリアアップにつながる取り組みを行う企業に対して、国が助成金を支給するものです。
本記事では、キャリアアップ助成金の以下の6つのコースについて、比較表や具体的な取組内容とともにわかりやすく整理しました。
- 正社員化コース
- 賃金規定等改定コース
- 賃金規定等共通化コース
- 賞与・退職金制度導入コース
- 社会保険適用時処遇改善コース
- 短時間労働者労働時間延長支援コース
「どの制度が自社に合うか知りたい」「自社の雇用課題の解決を目指したい」とお考えの方は、ぜひ本記事を参考に、自社の課題にフィットする制度を見つけてみてください。
| コース名 | 助成金額 | 助成対象となる取組 |
|---|---|---|
| 正社員化コース | 1人当たり最大80万円 | 有期雇用労働者、無期雇用労働者、派遣労働者を正社員化する |
| 賃金規定等改定コース | 1人当たり最大7万円 | 有期雇用労働者等の基本給の賃金規定等を3%以上増額改定する |
| 賃金規定等共通化コース | 1事業所当たり最大60万円 | 全ての有期雇用労働者等に、正規雇用労働者と共通の職務等に応じた賃金規定を新たに作成する |
| 賞与・退職金制度導入コース | 1事業所当たり最大56万8,000円 | 全ての有期雇用労働者等に関して、賞与・退職金制度を新設し、支給・積立てを実施する |
| 社会保険適用時処遇改善コース | 1事業所当たり最大50万円 | 雇用する社会保険適用外の短時間労働者に対して、週所定労働時間の延長・賃金引上げを実施する |
| 短時間労働者労働時間延長支援コース | 1事業所当たり最大50万円 | 雇用する短時間労働者を新たに社会保険に加入させつつ、週所定労働時間の延長・賃金引上げを実施する |
正社員化コース
このコースでは、就業規則又は労働規約その他これに準ずるものに規定した制度に基づき、有期雇用労働者や無期雇用労働者を正社員化した場合(※)に、助成金の支給が行われます。
※無期雇用労働者と正社員は、どちらも雇用期間に定めがない「無期雇用」という点で共通していますが、職務内容、勤務地、待遇などに違いがある方のことを指します
また、多様な正社員(勤務地限定・職務限定・短時間正社員)へ転換等(派遣労働者の直接雇用含む)を行った場合も正規雇用労働者へ転換等したものとして支給対象となります。
■助成金額
下表は、正社員化を行う労働者1人当たりの助成金額です。有期雇用労働者と無期雇用労働者のどちらの正社員化を行うかによって、金額が異なります。
| 助成対象者 | 助成金額 (有期雇用労働者) | 助成金額 (無期雇用労働者) | |
|---|---|---|---|
| 重点支援対象者(※) | 中小企業 | 80万円(40万円×2期) | 40万円(20万円×2期) |
| 大企業 | 60万円(30万円×2期) | 30万円(15万円×2期) | |
| 上記以外 | 中小企業 | 40万円(40万円×1期) | 20万円(20万円×1期) |
| 大企業 | 30万円(30万円×1期) | 15万円(15万円×1期) | |
※重点支援対象者とは、以下のいずれかに該当する労働者を指します。
- 雇入れから3年以上の有期雇用労働者
- 雇入れから3年未満で、次の①②いずれにも該当する有期雇用労働者
①過去5年間に正規雇用労働者であった期間が合計1年以下
②過去1年間に正規雇用労働者として雇用されていない - 派遣労働者、母子家庭の母等又は父子家庭の父、人材開発支援助成金の有期実習型訓練修了者
助成金額の加算について
本コースでは、以下の①②の措置を講じた場合には、1事業所あたり1回のみ、助成金額の加算が行われます。
①正社員転換制度を新たに規定し、当該雇用区分に転換等した場合
中小企業:20万円加算
大企業 :15万円加算
②多様な正社員制度(勤務地限定・職務限定・短時間正社員のいずれか1つ以上)を新たに規定し、当該雇用区分に転換等した場合
中小企業:40万円加算
大企業 :30万円加算
■助成対象者
主に以下の要件を満たす事業主・労働者が支給対象となります。
<事業主の要件>
- 就業規則又は労働協約等に、正社員化に関する規定を定めていること
- 正社員化時期がキャリアアップ計画期間内にあること
- 正社員化後6カ月間の賃金を、正社員化前6カ月間の賃金より3%以上増額させること
(第2期で支給申請をする場合は、第1期よりも賃金が下がっていないこと) - 正社員化した日以降、当該労働者を雇用保険被保険者として適用させること
(社会保険の適用要件を満たす場合は、社会保険の被保険者として適用させること) など
<労働者の要件>
- 以下の①②③のいずれかに該当する有期雇用労働者・無期雇用労働者
①正規雇用と異なる賃金額・賃金計算方法の雇用区分を通算6ヵ月以上受けて雇用される労働者
②6ヵ月以上継続して派遣先・派遣業務に従事している派遣労働者
③人材開発支援助成金の有期実習型訓練を受講・修了し、なおかつ①に該当する労働者 - 正規雇用労働者としての雇用を約して雇入れられた有期雇用労働者でないこと
- 支給申請日までに離職していないこと
- 支給申請日において、有期雇用労働者・無期雇用労働者への転換が予定されていないこと など
■助成金支給までのスケジュール
正社員化コースにおける助成金受給までのスケジュールは下図の通りとなります。
①非正規雇用労働者として6ヵ月間雇用
②正社員化を実施
③正社員として6ヵ月間(1期)雇用・賃金支給
④助成金の支給申請
(正規雇用労働者としての賃金を6ヶ月支給した日の翌日から起算して2ヶ月以内)
なお、重点支援対象者に該当する場合には、更に6ヵ月間(2期)の正社員雇用を継続することによって、2期目の支給申請を実施することが可能です。
人材開発支援助成金とキャリアアップ助成金の活用による手続きの簡素化について
人材開発支援助成金の有期実習型訓練を行う場合、訓練修了後に正社員化を行うことで、重点支援対象者として2期目の支給申請が可能となります。
なお、人材開発支援助成金・キャリアアップ助成金の両方を活用する場合には、下図に示す通り「キャリアアップ計画書」ではなく「訓練実施計画届」の作成・提出に1本化することができ、手続を簡素化することができます。
ただし、対象となるのは訓練修了者が正社員化された場合のみであり、訓練対象者以外が正社員化する場合は「キャリアアップ計画書」の提出が必要となりますので、注意が必要です。
賃金規定等改定コース
有期雇用労働者等の基本給の賃金規定等を3%以上改定し、その規定を適用させた場合に助成金が支給されます。
一部の有期雇用労働者等の賃金を増額する場合には、その区分が雇用形態別又は職種別、その他合理的な理由(部門別等)に基づき区分されている場合に限り、本助成コースの対象労働者となります。
■助成金額
助成金額は賃金引上げ率によって変動し、1人あたりの助成金額は下表の通りとなります。
なお、助成金額①~④における賃金引上げ率の条件は以下の通りです。
助成金額①:賃金引上げ率3%以上4%未満
助成金額②:賃金引上げ率4%以上5%未満
助成金額③:賃金引上げ率5%以上6%未満
助成金額④:賃金引上げ率6%以上
ただし、1事業所当たりの1年度における支給申請上限人数は100人までとなります。
| 助成対象者 | 助成金額① | 助成金額② | 助成金額③ | 助成金額④ |
|---|---|---|---|---|
| 中小企業 | 4万円 | 5万円 | 6.5万円 | 7万円 |
| 大企業 | 2.6万円 | 3.3万円 | 4.3万円 | 4.6万円 |
助成金額の加算について
本コースでは、以下の①②の措置を講じた場合には、1事業所あたり1回のみ、助成金額の加算が行われます。
①職務評価の手法の活用により賃金規定等を増改定した場合
中小企業:20万円加算
大企業 :15万円加算
②有期雇用労働者等に適用される昇給制度を新たに規定した場合
中小企業:20万円加算
大企業 :15万円加算
■助成対象者
主に以下の要件を満たす事業主・労働者が支給対象となります。
<事業主の要件>
- 有期雇用労働者等に適用される賃金規定等を作成していること
- 賃金規定等を3%以上増額改定し、当該賃金規定等に属する有期雇用労働者等に適用させること
- 増額改定前の賃金規定等を3ヶ月以上運用していること
- 増額改定後の賃金規定等を6ヵ月以上運用し、かつ、対象労働者に対して定額で支給されている諸手当を減額していないこと など
<労働者の要件>
- 賃金規定等の増額改定日前日から3ヶ月以上前~増額改定後6カ月以上の期間において、継続して支給対象事業主に雇用されている有期雇用労働者等であること
- 賃金規定等の増額改定日前日から以降6カ月間、事業所において雇用保険被保険者であること
- 支給申請日において離職していないこと など
■助成金支給までのスケジュール
賃金規定等改定コースにおける助成金受給までのスケジュールは下図の通りとなります。
①改定前の賃金規定を3ヵ月間運用
②賃金規定の改定を実施
③賃金改定後6ヵ月間の賃金支給を実施
④助成金の支給申請
(賃金規定等の改定後6ヶ月分の賃金を支給した日の翌日から起算して2ヶ月以内)
賃金規定等共通化コース
就業規則又は労働協約の定めるところにより、その雇用するすべての有期雇用労働者に、正規雇用労働者と共通の職務等に応じた賃金規定等を新たに作成し、適用した場合に助成金が支給されます。
■助成金額
本コースにおける1事業所当たりの助成金額は下表の通りとなります(1事業所当たり1回のみ支給可能)。
| 助成対象者 | 助成金額 |
|---|---|
| 中小企業 | 60万円 |
| 大企業 | 45万円 |
■助成対象者
主に以下の要件を満たす事業主・労働者が支給対象となります。
<事業主の要件>
- 雇用する有期雇用労働者等に関して、正規雇用労働者と共通の職務等に応じた賃金規定等を新たに設けること(賃金規定等の共通化を実施すること)
- 当該賃金規定区分に対応した賃金待遇を定めること
- 当該賃金規定等の区分を、有期雇用労働者・正規雇用労働者のそれぞれ3区分以上設け、有期雇用労働者の格付けや賃金額を、正規雇用労働者と同等水準以上とすること
- 当該賃金規定を全ての有期雇用労働者・正規雇用労働者に適用させること など
<労働者の要件>
- 賃金規定又は賃金テーブル等の共通化の実施日前日から起算して3ヶ月以上前~共通化後6ヶ月以上の期間において、継続して支給対象事業主に雇用されている有期雇用労働者等であること
- 賃金規定等の共通化の実施日以降の6ヶ月間、事業所において雇用保険被保険者であること
- 支給申請日において離職していないこと など
■助成金支給までのスケジュール
本コースにおける助成金受給までのスケジュールは下図の通りとなります。
①有期雇用労働者を3ヶ月以上雇用
②賃金規定等の共通化を実施
③賃金規定等の共通化後6ヵ月間の賃金支給を実施
④助成金の支給申請
(賃金規定等の共通化後6ヶ月分の賃金を支給した日の翌日から起算して2ヶ月以内)
賞与・退職金制度導入コース
就業規則又は労働協約の定めるところにより、すべての有期雇用労働者等に関して、賞与・退職金制度を新たに設け、支給又は積立てを実施した場合に助成金が支給されます。
■助成金額
本コースにおける1事業所当たりの助成金額は以下の①②の条件によって変動します。下表は具体的な助成金額です(1事業所当たり1回のみ支給可能)。
助成金額①:賞与・退職金制度のいずれかを導入する場合
助成金額②:賞与・退職金制度を同時に導入する場合
| 助成対象者 | 助成金額① | 助成金額② |
|---|---|---|
| 中小企業 | 40万円 | 56万8,000円 |
| 大企業 | 30万円 | 42万6,000円 |
賞与制度・退職金制度を同時に導入する場合の助成金額の加算について
賞与制度と退職金制度を同時に導入(新たに就業規則等に規定)している必要がありますが、初回の賞与の支給日と初回の退職金の積立て日は同日である必要はありません。
なお、支給申請期間は初回の賞与または退職金の積立て日のいずれか遅い日から6ヶ月分の賃金を支給した日の翌日から起算して2ヶ月以内となります。
■助成対象者
主に以下の要件を満たす事業主・労働者が支給対象となります。
<事業主の要件>
- 雇用する全ての有期雇用労働者等に関して、賞与・退職金制度のいずれか又は両方を新たに設けること
- 賞与・退職金制度に基づき、支給対象労働者1人につき以下の①②のいずれか又は両方に該当すること
①賞与については、6か月分相当として50,000円以上支給すること
②退職金については、1ヶ月分相当として3,000円以上を6ヶ月分又は6か月分相当として18,000円以上積立てしていること - 賞与・退職金制度を全ての有期雇用労働者に適用させていること
- 賞与・退職金制度を初回の賞与支給又は退職積立て後6カ月以上運用していること など
<労働者の要件>
- 賞与・退職金制度のいずれか又は両方の新設日の前日から起算して3ヶ月以上前~新設日以降6ヶ月以上の期間、継続して支給対象事業主に雇用されている有期雇用労働者等であること
- 賞与・退職金制度のいずれか又は両方を新設し、初回の賞与支給又は退職積立てを行った日以降6ヶ月間、事業所において雇用保険被保険者であること
- 支給申請日において離職していないこと など
■助成金支給までのスケジュール
本コースにおける助成金受給までのスケジュールは下図の通りとなります。
①有期雇用労働者を3ヶ月以上雇用すること
②賞与・退職金制度の導入
③制度導入後6ヶ月間分の賞与・退職金算定及び支払の実施
④助成金の支給申請
(初回の賞与または退職金の積立て日のいずれか遅い日から6ヶ月分の賃金を支給した日の翌日から起算して2ヶ月以内)
社会保険適用時処遇改善コース
雇用する短時間労働者に、大きく分けて以下の2つの取組を講じた場合に助成金が支給されます。
- 新たに社会保険の被保険者要件を満たし、その被保険者となった際に、賃金総額を増加させる取組(手当支給・賃上げ・労働時間延長)を行った場合
- 週の所定労働時間を4時間以上延長する等を実施し、これにより当該労働者が社会保険の被保険者要件を満たし、その被保険者となった場合
■助成金額
助成金額は取組内容によって異なり、以下のいずれかのメニューを満たす場合に対象となります。
1. 手当等支給メニュー
新たに社会保険の被保険者となった際に、賃金総額を増加させる取組を2年間にわたり行い、最終的に、恒常的な所得の増加となる取組を3年目に行った場合、下表に示す助成金額が支給されます。
取組①:賃金総額を増加させる取組
労働者負担分の社会保険料相当額(標準報酬月額等の15%以上)の手当支給又は賃上げ
取組②:恒常的な所得の増加となる取組
基本給の総支給額を18%以上増額(賃上げ等、労働時間延長あるいはその両方による増額)
| 助成対象者 | 助成金額(※) |
|---|---|
| 中小企業 | 最大50万円/1人当たり 取組①:40万円(10万円×4期) 取組②:10万円 |
| 大企業 | 最大37.5万円/1人当たり 取組①:30万円(7.5万円×4期) 取組②:7.5万円 |
※取組②を1年間前倒しし、1年目に取組①の後、2年目に取組②を行った場合、2年目の支給額は以下の通りとなります。
中小企業:30万円(取組①の2年目の2期分+取組②の合算額)
大企業 :22.5万円(取組①の2年目の2期分+取組②の合算額)
2. 労働時間延長メニュー
新たに社会保険の被保険者となった際に、以下のいずれかの週所定労働時間の延長、賃金引き上げの取組を行った場合に、下表に示す助成金額が支給されます。
- 週所定労働時間を4時間以上延長
- 週所定労働時間を3時間以上4時間未満延長し、かつ賃金を5%以上引上げ
- 週所定労働時間を2時間以上3時間未満延長し、かつ賃金を10%以上引上げ
- 週所定労働時間を1時間以上2時間未満延長し、かつ賃金を15%以上引上げ
| 助成対象者 | 助成金額 |
|---|---|
| 中小企業 | 30万円 |
| 大企業 | 22.5万円 |
3.併用メニュー
社会保険加入後、1年目に「1.手当等支給メニュー」の取組①(賃金総額を増加させる取組)を行い、2年目に「2.労働時間延長メニュー」の取組を行った場合、下表に示す金額の支給が行われます。
| 助成対象者 | 助成金額 |
|---|---|
| 中小企業 | 最大50万円 ※40万円(10万円×2期)+30万円 |
| 大企業 | 最大37.5万円 ※15万円(7.5万円×2期)+22.5万円 |
■助成対象者
主に以下の要件を満たす事業主・労働者が支給対象となります。
<事業主の要件>
- 新たに社会保険の被保険者とした労働者を、メニュー毎に定める支給対象期間以上継続して雇用・賃金支払いを行っていること
- 社会保険適用前と比較して基本給・諸手当の減額を合理的な理由なく行っていないこと
- 社会保険加入状況を明確にした雇用契約書等を作成・交付していること など
<労働者の要件>
- 週所定労働時間の延長日又は新たに社会保険の被保険者とした日のいずれか早い日の前日から起算して3ヶ月以上前~新設日以降6ヶ月以上の期間、継続して支給対象事業主に雇用されている有期雇用労働者等であること
- 社会保険適用日の前日から起算して過去6ヶ月間、社会保険の適用要件を満たしていなかった労働者であって、事業所において過去2年以内に社会保険に加入していなかった労働者であること
- 支給申請日において離職していないこと など
■助成金支給までのスケジュール
本コースにおける助成金受給までのスケジュールは下図の通りとなります。
①社会保険未適用の有期雇用労働者を6ヵ月以上雇用
②当該有期雇用労働者に社会保険を適用
③適用後6ヶ月間の賃金支払い、及び賃金引き上げの実施
④助成金の支給申請
(措置を講じたメニューに応じて、支給対象期分の賃金支給日の翌日から起算して2ヶ月以内)
短時間労働者労働時間延長支援コース
2025年7月1日より新たに創設されたコースであり、労働者を新たに社会保険に加入させるとともに、収入増加の取組を行った場合に助成金が支給されます。
社会保険適用時処遇改善コースの「労働時間延長メニュー」または「併用メニュー」を利用しており、同時に本コースの要件を満たす場合には、切り替え申請が可能です。
下図を参照に、自社が申請対象となるかよく確認しましょう。
■助成金額
本コースでは、以下のいずれかの週所定労働時間の延長、賃金の増額を行う場合に、助成金の支給が行われます。
- 週所定労働時間を5時間以上増加
- 週所定労働時間を4時間以上5時間未満増加、かつ賃金を5%以上増額
- 週所定労働時間を3時間以上4時間未満増加、かつ賃金を10%以上増額
- 週所定労働時間を2時間以上3時間未満増加、かつ賃金を15%以上増額
| 助成対象者 | 助成金額 |
|---|---|
| 小規模企業(※) | 50万円 |
| 中小企業 | 40万円 |
| 大企業 | 30万円 |
※小規模企業とは、常時雇用する労働者の数が30人以下である事業主のことを指します。
助成金額の加算について
本コースでは、以下の要件を追加で満たす取組を行った場合には、1事業所あたり1回のみ、助成金額の加算が行われます。
加算の有無は、社会保険適用後6ヶ月間(1年目)とその後6ヶ月間(2年間)の取組実施後の実績によって比較・判定されます。
■要件
①週所定労働時間を更に2時間以上延長
②基本給を更に5%以上増加又は昇給、賞与又は退職金制度の適用
■加算金額
小規模事業者:25万円加算
中小企業 :20万円加算
大企業 :15万円加算
■助成対象者
主に以下の要件を満たす事業主・労働者が支給対象となります。
<事業主の要件>
- 新たに社会保険の被保険者とした労働者を、各支給対象期間以上継続して雇用・賃金支払いを行っていること
- 社会保険適用前と比較して基本給・諸手当の減額を合理的な理由なく行っていないこと
- 社会保険加入状況を明確にした雇用契約書等を作成・交付していること など
<労働者の要件>
- 週所定労働時間の延長日又は新たに社会保険の被保険者とした日のいずれか早い日の前日から起算して3ヶ月以上前~新設日以降6ヶ月以上の期間、継続して支給対象事業主に雇用されている有期雇用労働者等であること
- 新たに社会保険の適用を受ける日の前日から起算して1ヶ月前~適用後3ヶ月経過後までの間に、週所定労働時間の延長・賃金の増額が認められ、新たに社会保険の被保険者の要件を満たすこととなった労働者であること
- 社会保険適用日の前日から起算して過去6ヶ月間、社会保険の適用要件を満たしておらず、かつ事業所において過去2年以内に社会保険未加入であった労働者
- 支給申請日において離職していないこと など
■助成金支給までのスケジュール
①キャリアアップ計画書の作成・提出(コース実施の前日まで)
②社会保険の適用
③社会保険を適用した有期雇用労働者について6ヶ月間の雇用・賃金支払を実施
④支給申請の実施
(支給対象期分の賃金を支給した日の翌日から起算して2ヶ月以内)
複数年かけて計画を実施する場合のスケジュールについて
複数年かけて週所定労働時間の延長・賃金の増額を行うキャリアアップ計画書を提出している場合のスケジュールは下図に示す通りとなります。
段階的な週所定労働時間の延長・賃金の増額を実施することが可能であり、社会保険の適用時期・支給申請対象となる賃金支払を調整できるメリットはありますが、必ず提出したキャリアアップ計画期間内に全ての取組を完了し、支給申請を実施する必要がある点に注意が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
キャリアアップ助成金は、正社員化や処遇改善、賃金制度の見直しなど、非正規雇用労働者のキャリア形成を支援する上で非常に有効な制度です。複数のコースが用意されており、企業の人事戦略に応じて柔軟に活用できる点も大きな魅力といえるでしょう。
一方で、制度を活用するには、「キャリアアップ計画書」の作成や支給要件の確認、実施内容の記録・管理など、専門的な対応と丁寧な運用管理が求められる場面も少なくありません。
- 申請したいが何から取り掛かるべきか相談したい
- 申請のサポートを依頼したい
- 自社で検討する取組内容が助成対象となるか確認したい
このようなご相談に対し、株式会社G&Nでは提携する社労士法人と連携し、制度活用の実務支援や申請サポートを丁寧かつ的確に行っています。ご興味をお持ちの方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。



